大人女子に贈る、とびきりリアルな沖縄旅行

沖縄で外国人に人気の金継ぎ体験ができる 「うるし工房 小手毬(コデマリ)」|沖縄那覇市

金継ぎ体験 完成

外国人に人気が高まっている「kintsugi(金継ぎ)」。そんな金継ぎを沖縄で体験できる工房があると聞いて、実際に体験してきました!大人におすすめです。

那覇市の住宅街に佇む黒い看板が目印の外観  

金継ぎ体験 駐車場
「うるし工房 小手毬」外観
那覇市前島の住宅街にある「うるし工房 小手毬」。国道58号沿いの「とまりん」向かいの信号を渡り、その奥を進んで「セブンイレブン」を左折、向かいの住宅街を進み、2本目をさらに左折したところにあります。入り組んでいるので地図等をみながら行くと分かりやすいでしょう。この順路で進むと、工房へ左折する道はこんな感じに見えます。

金継ぎ体験 看板
「うるし工房 小手毬」看板
目印はこの黒い看板。漆工房らしい黒がお洒落です。

金継ぎ体験 駐車場
「うるし工房 小手毬」入り口
工房入り口はこの駐車場奥の扉です。
ワンポイントアドバイス

ゆいレール美栄橋駅から徒歩7分で行ける。

体験スペースと展示販売コーナーがある店内

金継ぎ体験 インタビュー
「うるし工房 小手毬」工房内
「うるし工房 小手毬」は本金継ぎから簡易金継ぎまで扱っています。本金継ぎ修理、金継ぎワークショップ、金継ぎアクセサリー、漆作品の販売など多岐に渡ります。工房内は作業用のテーブルが2台配置され、お茶をいただくテーブル1台も。入り口スペースには展示販売コーナーがあります。

金継ぎ体験 アクセサリー
販売用のチャーム
展示販売コーナーにはかわいい金継ぎのチャームが並びます。

金継ぎ体験 アクセサリー
金継ぎのアクセサリー
金継ぎのアクセサリーは髪留めやペンダントなど。金継ぎの色合いは高級感があります。他にも沖縄県内の作家による日常使いできる器などもあり、お土産にもおすすめです。
ワンポイントアドバイス

土曜は混雑することがあるので平日が狙い目。

金継ぎ体験の料金




































































































金継ぎとは漆工芸の一つで、割れたり欠けた陶器や漆器を漆を使って接着し、金粉等で装飾し修復する日本の伝統的な技法。壊れたものを修復するだけでなく、その跡を「景色」として新たな美を見出すのが特徴です。 大きく分けると本物の漆のみを使う「本漆金継ぎ」、合成樹脂と本物の漆を使う「簡漆金継ぎ」、合成樹脂のみを使う「簡易金継ぎ」があります。体験は時間がかからずお手頃な「簡易金継ぎ」を行います。体験は完全予約制。WEBで申し込み可能です。料金はこちら。

■体験メニュー
料金
金継ぎストラップ/箸置き(所要時間60分〜) 4,500円
金継ぎアクセサリー(所要時間60分〜) 7,000円
金継ぎ器修復体験(所要時間90分〜)※皿は工房で用意、手ぶらで体験可能。 8,000円
※開催曜日:月曜〜木曜、土曜
※開催時間:11時、13時、14時、15時

今回は「金継ぎ器修復体験」をチョイス!継ぎ目も金色と銀色があり、金色を選びました。初めて体験するので楽しみです。
ワンポイントアドバイス

初めてでも気軽に1〜2時間で自分だけの金継ぎが作れ、その日で持ち帰れる!

「金継ぎ器修復体験」の流れ

金継ぎ体験 手順
金継ぎ器修復の流れを書いた用紙
受付を済ませたら金継ぎ体験へ。主な流れはテーブルに設置された用紙に書いてあります。そのプロセスは「本金継ぎ」と同じだそう。その流れはこちら。

■金継ぎ器修復の流れ
器を選ぶ
面取り
割れの修復
溢れた接着剤を剥がす
隙間を埋める
漆を塗る
真鍮(シンチュウ)粉またはすず粉を撒く
待ち時間にお茶
スタッフが美しく仕上げ
10
完成


お茶の時間があるのが嬉しいですね。

金継ぎ体験 皿を選ぶ
金継ぎ体験 皿を選ぶ
金継ぎ体験 皿を選ぶ
金継ぎ体験 皿を選ぶ
金継ぎ体験 皿を選ぶ
金継ぎ体験 皿を選ぶ
金継ぎ体験 皿を選ぶ
「金継ぎ器修復体験」に用意されている皿を選ぶ
金継ぎ体験は始める際に一気に説明を受けるのではなく、スタッフがその都度教えてくれます。まずは「金継ぎ器修復体験」用の皿を選びます。あらかじめ2〜3枚に割れた皿はマスキングテープで固定されています。どれがいいか吟味し、選んだのは3枚に割れたターコイズブルーの皿。早く完成させたい方や、難しいと感じた場合は、2枚に割れた皿がおすすめです。

金継ぎ体験 エプロン
エプロンを装着
このタイミングでエプロンを装着。荷物はテーブル下のカゴに入れます。

金継ぎ体験 道具
トレーに載った「金継ぎ器修復体験」の道具。左からタイル、カッター、つまようじ、竹ベラ、ヤスリ、筆(漆用)、筆(粉蒔き用)

■「金継ぎ修復体験」の道具
  • タイル:パレットとしてパテや漆を載せる
  • カッター:溢れた接着剤を剥がす
  • つまようじ:接着剤やパテを塗る
  • 竹ベラ:接着剤やパテを塗る
  • ヤスリ:割れ目を削り面取りを行う
  • 筆(漆用):漆を塗る
  • 筆(粉蒔き用):漆をなぞるように粉を蒔く

これ以外に割れ目を継なぐ接着剤、発色をよくする漆(黄色または白)、割れ目に蒔く粉(真鍮粉またはすず粉)があります。

ワンポイントアドバイス

どんな服装でも構わないけど、動きやすいものがおすすめ!

「本金継ぎ」と同じ工程の「金継ぎ器修復体験」


金継ぎ体験 レクチャー
金継ぎ体験 皿を削る
金継ぎ体験 皿を削る
金継ぎ体験 皿を削る
面取り作業をする
ここでスタッフが割れた皿の面取り方法をレクチャー。面取りとは割れた器の断面の角を少し削って丸くする作業。これにより漆の接着力を高め、後の作業をスムーズに進められるとか。そしてつながった皿をバラし、マスキングテープが貼られたまま割れたパーツの断面の角をヤスリで削ります。これが硬くてなかなか削れません。力を込めて削ります。
金継ぎ体験 手袋を装着
金継ぎ体験 糊を付ける
金継ぎ体験 糊を付ける
金継ぎ体験 糊を付ける
接着剤で継なぎ合わせる
次に皿を継なぎ合わせる工程ですが、その前に接着剤が手に付かないよう手袋を装着。つまようじか竹ベラで割れた部分に接着剤を塗り、薄くのばします。この時、接着剤を付けすぎると溢れたのを剥がすのに時間がかかるので注意。マスキングテープは付けたままで作業します。

金継ぎ体験 糊を確認
金継ぎ体験 糊を確認
接着剤を固定する
次に割れ目を継なぎ合わせます。形を整えつつ、乾くまで2分ほど手で抑えます。抑える時はズレないように力を加えます。
金継ぎ体験 種類の解説
金継ぎ体験 種類の解説
金継ぎ体験 見本
待つ間に金継ぎの解説
乾かしている間に漆工芸や金継ぎの種類、その意味等をスタッフが解説。金継ぎは漆工芸の一つで、日本の「もったいない」精神が反映され、物を大事にしつつそれが芸術として価値あるものになっているそうです。そして金継ぎには大きく3つのタイプがあるとか。

■主な金継ぎのタイプ
  • 金継ぎ:割れた器を元の形に修復する
  • 呼び継ぎ:2つ以上の器の破片を継なぎ合わせる
  • アート金継ぎ:さまざまな器の破片を組み合わせたり漆で装飾

金継ぎ体験 テープを剥がす
金継ぎ体験 手袋装着
金継ぎ体験 糊を削る
金継ぎ体験 糊を削る
金継ぎ体験 糊を削る
はみ出た接着剤を削る
接着剤が乾いたらマスキングテープを剥がします。片手に厚手の手袋を装着し、皿が滑らないように持ちます。剥がす時はカッターで手を切らないよう刃を外側に向けます。カッターを使用する時は皿の向きを変えたり、力を加えたい時は片側を敷いてある新聞紙に密着させ固定するとよいでしょう。皿の両面を削り終わったらスタッフがチェック。剥がし足りない所はスタッフが整えます。

金継ぎ体験 糊
金継ぎ体験 糊
金継ぎ体験 糊を塗る
金継ぎ体験 糊を塗る
金継ぎ体験 糊を塗る
継ぎ目にパテを塗る
次に継ぎ目を補強と凹凸を無くすためパテで埋めます。竹ベラで両面ともしっかり埋め込んだらスタッフがチェック。足りない部分はさらに埋め込みます。

金継ぎ体験 糊を塗る
金継ぎ体験 金塗料を塗る
金継ぎ体験 金塗料を塗る
金継ぎ体験 金塗料をまく
下地を塗る
埋め終わったら余分な水で拭き、表面をなめらかにします。そして金色の下地となる黄色の漆を専用の筆で両面とも塗ります。ちなみに銀色の継ぎ目にしたいなら白い漆を塗ります。

金継ぎ体験 金塗料をまく
金継ぎ体験 金塗料をまく
金継ぎ体験 金塗料をまく
真鍮粉を撒く
漆を塗り終えたら金色の真鍮粉を蒔きます。この時、指で筆を軽く叩いて真鍮粉を継ぎ目に合わせて蒔いていきます。ちなみに銀色にしたいならすず粉を蒔きます。
ワンポイントアドバイス

女性スタッフが丁寧に教えてくれるので初心者でも安心。

仕上げ作業中にお茶&完成

金継ぎ体験 仕上げ
スタッフが仕上げ
仕上げ作業はスタッフが丁寧に行います。

金継ぎ体験 お茶
金継ぎ体験 お茶
金継ぎ体験 お茶
お茶を楽しみながら待つ
その間は隣のテーブルでお茶タイム。冷たい麦茶とちんすこうがホッと一息させてくれます。これも旅の思い出になりますね。余裕があれば展示販売コーナーでお気に入りを見つけてみては。

金継ぎ体験 完成
金継ぎ体験 完成
完成した金継ぎ
お茶を飲み終わったら金継ぎの皿が完成!ターコイズブルーに金色が映えて美しいです!旅の思い出やお土産にもいいですね。食器としては使えないそうなので、アクセサリーや小物を載せるといいかも。沖縄土産の個包装のお菓子を載せるのも良さそうです。

せっかくなので工房主の屋良 真代(ヤラ マヨ)さんにお話を伺いました。

金継ぎ体験 店主
金継ぎの魅力を伝える工房主の屋良さん
「私は漆工芸をしていて、師匠に『続けたいなら自分のスタジオを持った方がいい』と背中を押されこの店をオープンしました。漆工芸をいろんな人に知ってもらいたいと思い、金継ぎなら親しんでもらいやすいので体験を始めました。私は10年ほど前に香港に住んでいて英語対応が可能なので、外国人向けのサイトにこの店の紹介を掲載しました。今ではお客様のほとんどが外国人で、様々な国の方がいらっしゃいます。そんな方々に日本の伝統文化や、もったいない精神を感じてもらえるのがいいですね。日本のお客様にもぜひ来ていただきたいです。初心者大歓迎!金継ぎ体験の他に、その技法を活かした陶器等の修復も請け負っています。中には急須の注ぎ口が大きく欠けたものもあり、漆を餅状にして整形して欠けていたのがわからないくらいに修復しました。他にも漆を使い時間をかけて行う『本金継ぎ教室(月謝制)』も開催しているので、興味のある方はぜひ」

金継ぎの世界は奥深いですね。次はアクセサリーに挑戦したくなりました!

ワンポイントアドバイス

完成したお皿は、念のため1週間ほど乾かした後に洗って使用を。

「うるし工房 小手毬」の駐車場

金継ぎ体験 外観
近隣のコインパークは数箇所ある
工房には駐車場がないので、近隣のコインパークを利用して。料金は30分200円、24時間最大1,000円ほどです。工房の前にも駐車スペースがありますが、他の方のものなので駐めないようにして下さいね。
ワンポイントアドバイス

近隣駐車場は満車の時もあるので、公共交通機関もおすすめ!

「うるし工房 小手毬」の場所・店舗情報[Information]

マップで確認する
・那覇空港から車で約12分 
・国際通りから車で約5分
・ゆいレール美栄橋駅から徒歩で約7分
・とまりん前バス停から徒歩で約6分
・中之橋バス停から徒歩で約3分
金継ぎ体験 駐車場
名称
うるし工房 小手毬(コデマリ)
住所
那覇市前島2-16-6
電話番号
080-8053-8329
営業時間
10時~17時(完全予約制)
料金
【金継ぎ器修復体験】8,000円
定休日
金曜
駐車場
なし
予約
禁煙・喫煙
【屋内】
全面禁煙
【屋外】
全面禁煙
バリアフリー
カード
可(VISA、MasterCard、JCB、American Express)
電子マネー
可(PayPay)
送迎サービス
店舗一覧

※掲載の内容は取材時点の情報です。最新の金額や内容とは異なる可能性があります。

この記事を書いた人(ライタープロフィール)

ライター、マンガ編集者の島袋 直子

ライター、マンガ編集者

文:島袋 直子シマブクロ ナオコ

沖縄在住・出身。沖縄での編集・ライター歴30年余。「コミックおきなわ」編集長、「おきなわJOHO」編集長を経て1995年に編集プロダクションAB:設立(現コミチャン代表)。観光ガイドブック「るるぶ沖縄」シリーズの編集・ライターの他、マンガ関連では「コミックチャンプルーサイト」運営、(公社)日本漫画家協会沖縄ブロック長、「おきなわ文学賞」漫画部門審査員、沖縄ファミリーマート発行の漫画雑誌「ファミマガ」編集など。2024年には、うるま市発行のマンガ書籍「安慶名良信物語」編集も担当。

フォトライター舘 幸子
フォトライター

写真:舘 幸子タチ サチコ

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静岡で生まれ、その後→愛知、神奈川、メルボルン、東京、京都、再び東京、福岡、そして再び京都に住み、2013年春に沖縄在住。元フードコーディネーターのフォトライター。趣味は料理・お菓子作り、筋トレ、社交ダンス、ヨガ、器。

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